転居先の設備が浄化槽?これ、何ですか?

浄化槽という言葉を聞いたことがない人は、今まで下水道が整っている場所で生活してきたのでしょう。でも、次に引っ越す家には設備に浄化槽と書かれているかもしれません。浄化槽って何かすら知らない人も浄化槽を正しく理解して使用できるようにポイントをわかりやすく説明します。

浄化槽って一体なんですか?

浄化槽とは下水道の整備されていない地区で海や川が環境汚染されることのないように、下水道代わりに使うためのものです。

昔は、地中に穴を掘り箱状にコンクリートで固めたものに人の排せつ物を溜めていて汲み上げて肥料として使い、台所やお風呂の汚水はそのまま用水路に流し、川から海へと注がれていました。

当時は、化学合成洗剤などがなかったため、川や海に流してもある程度の自浄能力はありましたが、近年ではその後科学技術の進歩に伴い、環境汚染が深刻化したため、下水処理が見直されることになりました。

耐久性の高い強化プラスチックなどの素材で作られた浄化槽を地下や半地下に設置し、生活排水も含めた汚水を溜め、中の微生物に汚水の中の汚れの原因である物質を食べさせてきれいな水にしてから川や海に流すことのできる設備が浄化槽です。

このように浄化槽は、下水道の整備のされていない地域では、生活にかかせないものになっています。使用する人は浄化槽の機能や役割、メンテナンス方法を知り、正しく使って、みんなの共通の資源である水環境を守らなければいけません。

東京都では全世帯の99.5%が下水道を使用しているので、その残りのごく一部の地域でしか浄化槽は使われていません。これが下水道の普及率が一番低い徳島県だと下水道を使う世帯は17.2%で、8割強の世帯が浄化槽を使って生活しています。

各都道府県によって大きなばらつきがあり、都心から離れている地方ほど普及率が低いということはなく、北海道では90%、沖縄では70%まで普及しています。

全国的な下水道普及率の平均は77.6%という結果が出ていますので、今後の転勤先によっては浄化槽を使用することも十分考えられます。引っ越す前に浄化槽のことについてよく理解しておきましょう。

※参考URL:
http://www.jswa.jp/suisuiland/3-3.html

浄化槽は定期的な管理が必要

浄化槽は規模や処理方式により、国の法律で定められた保守点検を受けなければなりません。また、浄化槽内に処理しきれずに残った汚泥の引き抜き、機器の洗浄など、毎年一回以上は市区町村で決められた専門業者による清掃を実施しなければなりません。

浄化槽が適正に設置され、浄化機能が正しく働いているかを確認するための「設置後の水質関係検査」を、浄化槽を使い始めた日から起算して3ヶ月から5ヶ月の間に受ける必要があります。一番小さい5人漕の場合10,000円程になります。

その後維持管理が適正に行われ、機能が十分に発揮されているか毎年一回、正規の検査機関による検査を受けなければいけません。一番小さい5人漕の場合で5,000円程かかります。

※検査費用は都道府県によって異なります。

使う際に気を付けること

浄化槽は小型のものから大型のものまで、浄化の処理の方式が異なるものが何種類かあります。中には電源を切ってはいけないものもあるので、使用方法の説明をきちんと聞いておきましょう。

・微生物を死滅させないために、トイレの清掃には塩酸などの強い薬品が含まれる洗剤は使わないようにしましょう。
・トイレには水に溶けるトイレットペーパー以外のものは流さないように気を付けましょう。
・台所では、天ぷら油はそのまま流さず正しい処理をして可燃ゴミとして出しましょう。
・食べ残しなどの固形物を極力流さないようにしましょう。洗剤は分解性の高い石鹸などを適量使うようにしましょう。

使うための費用は誰が払うの?

付帯設備として浄化槽が記載されている時、設備の点検や清掃にかかる費用を、借りる側が払うのか大家さんに払ってもらうのかで、もめることがあります。なぜかと言うと、この取り決めに関しては法律でもはっきりと定められていないからなんです。

トラブルになりがち、事前に確認しよう

まず賃貸契約書の内容を確認する必要があります。地域により古くからの慣習や、敷金や礼金に対する考えも大きく異なることがあります。浄化槽の維持費用もどちら側が負担するべきとは一概には言えません。

一戸建てと集合住宅の場合でも負担割合は異なるでしょう。とりあえずは、賃貸契約書に記載されていることを守らなければいけません。

これは、例えば下水道の整備されていた地区ならどうでしょうか。下水道料金は自分たちで払いますよね。決して大家さんが払うことはありません。それと同様に、浄化槽の維持費も借りる側が払うのが当然という説もあります。

つまり、浄化槽を設置する際はその住居の設備として大家さんが全額負担しますが、その設備を使用して発生する料金は借りる側が払うのが当然でしょうという意見が多いです。

かと思えば、浄化槽のメンテナンスなどの維持費を今まで賃貸生活をしていても支払ったことがない、という人もいます。その場合は、浄化槽の維持費も含めた家賃ということが言えそうです。集合住宅であれば、共益費として住民が少しずつ負担していることも考えられます。

そして、忘れてはいけないのが原状回復義務です。これは室内だけではなく、浄化槽にも当てはまります。退去する際には自分たちが流した汚水をそのまま残していくことはせず、最後に業者に清掃してもらってから退去しましょう。

それは敷金の中から賄うことになることが多いです。あらかじめ納めた敷金の金額では足りない時は、足りない分を最後に支払う必要があります。

まとめ

これまで浄化槽とは無縁だった人も、全国的には2割強の世帯が使用している現状を考えると、今後の引っ越し先によっては、これからお世話になることも十分考えられます。

しかし、ここまで読み進めたあなたなら、浄化槽を正しく使うための知識が得られたことと思いますので、どこに行っても慌てることなく安心して引っ越すことができますね。

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