ケース別の一人暮らし

一人暮らしを始めると一口に言っても、様々なケースがあります。
それぞれに合った暮らし方について考えてみましょう。

学生で初めて一人暮らしをする場合

不況が長く続く日本では、苦学生も増えているようです。
バブルの頃は潤沢な仕送りで優雅に暮らしていた学生が多かったのも今は昔。
ほとんどの学生が、アルバイトをしながら勉強に励んでいます。

たいへんですが、若い頃にお金のやりくりを知ることは、将来必ず役に立ちます。
若さを過信せず、体に無理のないよう、生活リズムだけは崩さないように気をつけましょう。

また、アルバイトに熱心になるあまり、学業がおろそかになっては本末転倒です。
なにを学んでいるのか、なぜ学びんでいるのか、初心を忘れないようにしましょう。

親元を離れて生活するのは苦労が多いですが、同時に自由でもあります。
思う存分学ぶ自由、友人たちと楽しく過ごす自由、新しいことにチャレンジしていく自由など夢が広がりますが、同時にサボる自由、ラクなほうへ流れる自由という罠もあります。

最初に自分を律することができるかどうかが、充実した日々を送れるかどうかの分かれ道となります。

とはいえ、自分の好きなことに思い切り打ち込める時間は、社会人になってからではなかなかとれるものではありません。
すべきことを押さえながら、学生生活を満喫してくださいね。

新社会人の一人暮らしデビュー

新社会人になって一人暮らしを始める人も多いですね。
日中は慣れない仕事に追われ、帰ってからも慣れないご飯やお風呂の用意が待っているとなると、心身ともにクタクタですよね。

最初から完璧にしようとすると、そんな生活自体がイヤになってしまいますので、始めはとにかく仕事に慣れることを優先して、できることからボチボチやっていきましょう。

また、就職したての頃は、まだお給料もそんなに高くはありません。
家賃や食費、光熱費、通信費が収入のどのくらいの割合を占めるのか、自由に使える額はいくらくらいなのかを、しっかり把握しておきます。

まずは赤字にしないこと。
そして、毎月少しずつでも貯蓄にまわす習慣を身に着けておきましょう。

年をとってからの一人暮らし

高齢になってからの一人暮らしは、なにかと心細いものです。

いつまでも元気でいるつもりでも、体は少しずつ老いていきます。
長く住む予定の家でしたら、1階の部屋にするとか、エレベータがついているマンションを選ぶなど、階段を使わないで済む家を探しましょう。

今は大丈夫でも、足腰は確実に衰えていきます。
そうなったとき、階段のせいで出かけるのが億劫になってしまったら、どんどん老いが進んでしまいます。

そうならないためにも、部屋はよく吟味しておき、普段からストレッチやウォーキング、ラジオ体操を続けるなどして、老いをできるだけゆるやかに迎えられるよう、日ごろから努力しましょう。

また、最近は孤独死のニュースがよく聞かれるようになりました。

日ごろからご近所付き合いをして、地域社会に溶け込んでおくことが大事です。
顔と名前を覚えてもらって、できれば毎日、それが無理なら二日に一回でも、お店の人でも近所の知り合いでも、誰かに会うようにしておきましょう。