女性が引っ越しをするときに、なんとなく男性作業員に荷物を運んでもらうのには抵抗があるという人は少なくないでしょう。下着など見られたくないものは自分で梱包するにせよ、やはりプライベートなものが見知らぬ男性の目にさらされるのは、ちょっといやだなという気持ちはわかります。
女性一人だけでの引っ越しなら尚更です。なんせ、自分の趣味嗜好が全てさらされるような気がしますから。実際は、細々とした物は全てダンボール箱に収まっているし、見られるのは空っぽになった家具や電化製品だとしても、やっぱり男性スタッフはいやだという女性に、朗報があります。
女性スタッフだけの引っ越しプランがある!?
そんな悩める女性のために、「女性の、女性による、女性のための引っ越し」という、引っ越しスタッフが全員女性で編成される画期的なプランがあります。
今のところ全ての業者がやっているわけではありませんが、中にはプランやパックといった形でなくても、限りなく近いサービスを提供できる業者もあります。
女性の心理に寄り添うサービス
男性が大勢で部屋にやってきて、家具や小物を見られるのは恥ずかし過ぎる!そして、お気に入りの家具を雑に扱われそうで心配。どうせなら、この家具や小物の可愛さを分かってくれて大事に運んでくれそうな女性スタッフに運んでほしいというあなたにおすすめです。
最初の見積もりから女性に来てほしい
まず見積もりの営業マンにはどのくらい荷物があるかを見せなければいけませんが、大量のぬいぐるみやアイドルグッズなど、あまり男性には見せたくないものが満載、というあなたは「訪問見積もりも女性にお願いしたい」と伝えてください。
女性のための引っ越しパックと混同しないように
女性の一人暮らしのための引っ越しに特化した「単身女性向けのプラン」を提供している引っ越し業者もあります。
これには、盗聴器発見サービス、電化製品の配線無料サービス、家具レイアウト変更サービスなどがあります。気をつけてほしいのは、女性向けのサービスということであって、「作業員が全員女性」という意味のプランではありません。内容をよく確認の上、申し込んでくださいね。
どうやって探せば見つかるの?
近くの引っ越し業者を探すだけならスマホやパソコン、タウンページからそれこそ数多くの業者が探せますが、女性作業員だけのプランがある引っ越し業者は一体どうすれば見つかるのでしょう。
引っ越し会社のサイトで探す
近くに引っ越し会社の営業所があれば訪問して聞いてみるのも良いですが、その場で契約を押し切られないように気をつけてくださいね。
手っ取り早く引っ越し業者の業務内容が分かるのは、やはりインターネット上のサイトでしょう。「女性、レディース、単身、一人、引っ越し、サービス、プラン」など、検索キーワードを組み合わせることで、目的のサイトを見つけられます。
多くの引っ越し業者が登録し、見積もりを出してくれる「一括見積もりサイト」を利用するのもおすすめです。
女性に特化したプランでなくても対応可能な場合も
業者独自で「女性スタッフのみ」というプランを打ち出していなくても、なるべく希望条件に沿うような形で引っ越しを引き受けてくれる場合もあります。その方が最初からパックになっているプランよりリーズナブルに引っ越しができるかもしれません。だめもとで相談してみるのも手です。
気をつけたいこと
「女性スタッフだけの引っ越し」は新手のサービスとして確立している業者もあるかもしれませんが、それでも一般的にはまだまだ不十分な面もあります。依頼する前に気をつけたいこと、理解しておきたいことはいくつかあります。
通常の引っ越しに比べて割高になる
引っ越し業界は、力持ちで体力自慢の男性が集まる職場であると思われてきましたが、最近では「梱包・開梱おまかせ」や「クリーンスタッフ」などのオプションサービスの登場で、女性の作業員も増えてきています。
梱包し終えたダンボールを運び出したり、家具の裏の拭き掃除をしてくれたり、体育会系のノリながら、女性ならではのきめ細やかな視点を併せ持つ、頼りになる人たちが多いです。
普段は社内で事務仕事をこなしながら、必要があれば現場に出向く女性社員もいます。登録型スタッフとして仕事のある時だけ作業したり、自分の都合に合わせて短時間で働けるため、主婦や学生の高時給のパートやバイトとしても人気です。
ただし、全体ではまだまだ人材不足と言わざるを得ません。というわけで、「女性スタッフのみ」のサービスは、近隣で当日稼働可能な女性スタッフの確保が難しい面もあり、通常プランに比べると割高の料金設定になっています。
また、重たい家具や家電の移動は、男性スタッフよりも多くの人数が必要になるので、その分の人件費もプラスになります。だから多少高くても女性の方が安心、実家の両親が心配して引っ越し料金を出してくれるから金額は度外視、という人におすすめです。
男性に比べ女性は少ないので日程に余裕を持って
全国的にはまだまだ女性スタッフは足りない状況にありますし、地域により偏りがあります。荷物量にもよりますが、引っ越し日時が自分の希望通りにならないこともありますので、早めの予約を心掛けてくださいね。
重量物がある場合、男性が入ることに
「スタッフは女性だけで」とお願いしても、大きく重たい物がたくさんあったり、エレベーターが使えず階段使用の場合は、見積もりの段階で「重量物の移動だけでも男性に任せてもらえませんか」と打診されることがあります。その方が荷物の破損などの心配がないので、抵抗がなければ任せた方が安心です。
物は考えよう、どこで折り合いをつけるか
過去に嫌な思いを経験した女性は新居に見ず知らずの男性が立ち入ることに、どうしても嫌悪感を持つことがあります。ただ、そういう心情を察し、業者側が「女性スタッフだけでの引っ越し」を提供したいのは山々でも、随分と引っ越し日程を先に延ばさなければ対応できない場合もあります。
早急に引っ越したい場合は、断られることもあるかもしれません。「この日の何時に、絶対に何が何でも女性スタッフだけで引っ越しを」と強硬な姿勢を取ってしまうと、「申し訳ありませんが、お客様のご期待に添いかねますので、弊社ではお引き受けすることができません」と断られてしまうこともあるでしょう。少し柔軟性を持たせることで、可能性は広がりますよ。
そこで、たとえばどこまでなら男性スタッフが作業に参加しても許容できるかを、ちょっと考えてみませんか。
一人でも女性に入ってもらえば安心
自分以外、全員男性ということに抵抗があるのなら「女性スタッフに入ってほしい」と伝えてみてください。それなら「女性スタッフのみのプラン」がない引っ越し業者でも対応可能ですし、その方が安く済みます。一人でも同性がいてくれれば、安心感が随分違うでしょう。
梱包は女性スタッフで
「梱包おまかせプラン」を利用するなら、スタッフは女性が圧倒的に多いです。見られたくない物を先に自分で梱包して、ダンボール箱に「開梱不要」と赤字で大きく記載しておけば、見られる心配もありません。他の梱包は女性スタッフに任せて、ガムテープで封をしてしまえば、あとの搬出入は男性に任せても問題ないのではありませんか。
ドライバーは男性で、積み下ろし専任にしてもらう
たまにしか出番のない女性の運転よりも、フルタイムで毎日のようにトラックを運転している正社員の男性スタッフの方が、技術的には安心できると思えませんか。
男性ドライバーともう一人の男性スタッフで、トラックの荷台の積み下ろしと重量物の階段作業をメインにして、玄関口まで運び、あとは女性スタッフに任せて室内に立ち入るのは女性だけ、という方法はいかがでしょう。
力仕事や重機操作は男性が安心
女性の社会進出は目覚ましいですが、残念ながら、体格差、筋力面などで張り合うのは無理があります。重い物を持ち上げるのは圧倒的に男性が有利ですし、荷物の吊り上げや、クレーン車などの重機操作は、慣れている男性に任せた方が無難です。
まとめ
旧居では地元の女友達が手伝いに来てくれるから心強いけど、転居先では誰も知り合いがいないから不安。できれば新居には女性にしか入ってほしくない。
そう考える女性や、ストーカー被害に遭う女性が増えているのかもしれません。「全員が女性スタッフ」というサービスは、そういう時代背景を反映してのものではないかと感じます。
女性の単身引っ越しでなくても、小さいお子さんがいる家庭や、高齢者の引っ越しでは、女性が一人でもいてくれたら何かと安心ですよね。ぜひ「女性スタッフ」をお願いできる業者を探してみましょう。