小さい子供がいる場合の部屋探し

小さな子供を連れて引越しをする場合、引っ越し先の環境はとても重要になってきます。
子供の安全はもちろんのこと、教育環境や交友関係まで、親の心配事は尽きません。
後に後悔しないためにも、次のポイントをしっかりチェックしておきましょう。

子供の安全第一

子供の安全だけは何よりも第一優先。
家族みんなが安心して生活していけるためには、安全であるということは当然の条件です。
まずは引越し先が安全であるかどうか、きちんと確認していきましょう。

交通事故が起こりやすいかをチェック

子供の交通死亡事故は年々減少傾向にあります。
とはいえ、子供の死亡原因の上位を占めるのは交通事故を含む不慮の事故。
さらには死亡事故は減少していても、交通事故でけがをする子供はまだまだ多いのが現状です。

そこで注意したいのが、引っ越し先は子供が交通事故に遭いやすい環境かどうかという点です。
子供が交通事故に遭いやすい条件は、次の3つ。

  • 自宅前の交通量が多い
  • 信号のない交差点が多い
  • 見晴らしの悪い道が多い

乳幼児から小学校低学年までの小さな子供が、自宅から勢いよく飛び出してしまうことが多いので、自宅前の交通量はとても重要なポイントです。
さらに小学校高学年から中学生、高校生にかけては、子供が一人で行動することが増え、帰宅時間も遅くなるため、信号のない交差点や見晴らしの悪い道での事故が増加します。

子供たちの安全のために、これらの条件がなるべく少ない地域を引っ越し先として選びましょう。

治安が良いか、防犯意識は高いかをチェック

交通事故と並んで心配なのは、子供を狙う犯罪者。
近年では子供の誘拐事件や殺人事件も後を絶たず、子供の安全性を見直す必要があります。
そこで引っ越し先をチェックするときは、治安の良し悪しや防犯意識の高さをチェックしていきましょう。

子供が犯罪に巻き込まれやすいのは、人通りが少なくて街灯も少ない暗い道。
家の周りにこういった道が多い場合は要注意です。
また地域の防犯意識についてもチェックできるとより安心です。
住民の結束が強く、近所全体が子供たちを見守ってくれるような地域は、安全性も高くなります。

起こってからでは遅いご近所トラブル

安全面の次にチェックしたいのは、子供がご近所トラブルに巻き込まれないかどうか。
子供にまつわるご近所トラブルは、かなりの頻度で発生しています。
子供だからと許してくれる地域柄なのかを、事前にチェックしていきましょう。

子供が多いか少ないか

子供の少ない地域は、子供への配慮が少ない地域です。
子供の遊び場も少なく、遊び場ではない場所を遊び場として使用してしまうことで、近隣住民に迷惑をかけてしまったり、万が一迷惑をかけてしまった時にも、子供だからと許してもらえることも少なくなります。

子供のことを理解して、子供への配慮をしてくれる地域は、やはり子供がたくさん住んでいる地域。
なので引っ越し先の子供の数は、とても大きな参考となります。

集合住宅の場合は防音設備をチェック

集合住宅でトラブルが起こりやすいのは、子供の声や足音がうるさいというケース。
隣に子供の声が響いてしまったり、階下に足音が響くような、防音ができていない物件では、子供は伸び伸びと生活できません。
もしも集合住宅に引っ越しをする場合は、防音設備が整っているかどうかについてチェックしましょう。

どうしても防音設備が整っていない物件にしか引越しができないという場合は、自分で防音対策を講じるというのも一つの手。
防音マットや防音シートなどを活用して、できるだけ近隣に迷惑をかけないように努めます。
また引っ越し時の挨拶回りで、子供が迷惑をかけてしまうことをあらかじめ詫びておくのも有効です。

教育環境も重要

子供が成長していくためには、教育は欠かせません。
でも引っ越し先で十分な教育環境が整っていなければ、教育を受けさせたくても受けさせられない事態に陥ってしまうことも。
子供の未来のためにも、引っ越し先の教育環境はとても大切です。

学校が近いかどうか

まず気になるのは、学校までの距離。
それぞれの地域には学校区というのが定められていて、必ずしも一番近い学校に通えるとは限りません。
場合によっては自宅よりも遠い学校が、学校区として指定されていることもあるのです。
基本的に公立の小中学校で越境通学は認められていないので、どうしても遠い方の学校に通う必要が出てきます。

自宅から学校までの距離が遠いと、子供がかわいそうというのももちろんですが、教育にも影響してきます。
放課後の習い事が間に合わなくなってしまったり、宿題や家庭学習をする時間が減ってしまったり…
他の子が教育を受けている時間を、通学に当てなければなりません。

また教育面だけでなく、交友関係においても学校が遠いことで不利になりますし、安全面に関しても学校が遠いことは事故や事件のリスクも高くなるということ。
まさにいいこと無しです。
引っ越しをする際は、できるだけ自宅と通う学校が遠すぎない場所を選びましょう。

教育レベルも重要

学校の教育レベルは、同じ日本とはいえ地域によってかなり変わってきます。
同じ公立の小学校であっても、レベルの高い教育を展開している学校と、あまりレベルの高くない学校では授業内容も雲泥の差。
またそれに伴い生徒の質が違ってくるのも当然です。

子供の将来を考えるのであれば、できればレベルの高い教育を展開している学校を選んであげたいところです。
学校の教育レベルなどは、インターネットで検索すればすぐに調べることができます。
希望の引っ越し先に、どんな学校があってどの程度レベルが違うのかなども簡単にわかるので、引っ越し前に検索してみましょう。

習い事が充実しているか

子供の教育は今や学校だけにはとどまりません。
少子化に伴い子供が習い事に通う家庭が急増しています。
特に、最近ではレベルの低い学校教育は無意味だと考え、勉強は学習塾で学ばせるという方針の家庭も多くなってきています。

引っ越しをする際は、できるだけ子供の選択肢が増えるように、色々な習い事が充実している地域を選んであげるのがお勧め。
また現在習い事をしている場合には、その習い事が続けられるような環境が整っている地域を選んであげましょう。

地域によっては習い事が充実していない地域もたくさんあります。
何も考えずに引っ越しをしてしまえば、子供が習いたいと思っても習わせてあげられないということもあり得るので要注意です。

子供の成長を見越した引っ越しを

引っ越しに伴い、引っ越し先のことを下調べするのは常識ですが、小さな子供を連れて引っ越しをする場合は、より慎重にならなければなりません。
子供の成長のことを考えずに引っ越しを決めてしまえば、後悔することがたくさん出てきてしまいます。

例えば、今は小学生なので小学校の近くに引っ越したのはいいが、後から考えたら中学校が遠かった…では意味がありません。
子供の生活や成長を考えて、先を見越したうえで下調べを行い、何年たっても安心して生活していける地域や物件を選択することが重要です。

なお、家族での引っ越しについては、こちらの、「家族で引っ越す場合」の記事も参考にしてください。