買い物依存症かも?と思ったら

最近物が増えて部屋が片付かない、買ったのに使っていない物だらけ、気が付いたら同じ物を買ってしまっていた、などの心当たりがありませんか?一人暮らしを始めて自由気ままに暮らしているうちに、金銭感覚もルーズになりがちです。

自分でちょっと変だな……と思ったら、それ、もしかしたら買い物依存症かもしれません。

浪費癖と買い物依存症は異なる

欲しかった漫画を全巻一気に大人買いしたり、スマホゲームが楽しくてどんどん課金してしまったり、仲間を誘って宴会してパーッとみんなにおごったり、もらったお給料をあればあるだけ全部使ってしまったり、そういうのは買い物依存症というよりは浪費癖です。

買い物依存症は、高い物を買うと店員がチヤホヤしてくれるので、物が欲しいというよりも買う行為自体に満足したり、物を買ったことで心まで満たされた気分になり、癒しを求めるために買い物を続けてしまうことです。

自分でできるチェックリスト

気が付いたらすぐお金がなくなっている、通販サイトの品物がしょっちゅう届く、ちょっと買い過ぎた?もしかして買い物依存症?心当たりのある人は、まずはチェックしてみましょう。

  • 次はあれを買おう、その次はこれ、と買い物の計画を次々とたてる。
  • ブランド品や宝石類等どんどん高額な物が買いたくなる。
  • もう買わないと決めても、結局また買ってしまう。
  • 買い物に行かないとイライラする。
  • お金がなくて買い物ができないので、誰かにお金を借りようと思った。
  • せっかく買ったのに使っていない物がたくさんある。
  • 家族や友人に嘘をついてまで買い物を続けてしまう。

ひとつでも当てはまる人は、買い物依存症の傾向があります。当てはまる数が多い人は、買い物依存症にかかっている恐れがあります。

こういう人は要注意

人に言えないストレスや悩みを抱えていて、孤独を感じている人は、買い物をすると一時気が晴れたような気がして、買い物をするという行為自体にはまっていきます。

他人と比較してコンプレックスを持っていたり、衝動的に行動してしまう人は「依存症」に陥りやすいようです。ひどくなると、日常生活に支障をきたすほど重症化し、自分一人ではどうにもならない状態になってしまいます。

まずは、早いうちに家族や友達に打ち明けてみてください。

買い物依存症にならないために

自分には買い物依存症の傾向があると思った人でも、早いうちに自覚して改善したい気持ちがあれば大丈夫です。まずは自分でできることから実行してみましょう。

ストレスを解消し、心の免疫力を上げる

長い間ストレスがかかり続けたり、一度に過度なストレスがかかったりすると、心身にダメージを受けるのは何となく想像できますよね。しかし、そのダメージは心の免疫力を上げることによって軽減することができるんです。

心の免疫力を高めるには、身体の免疫力と同じように生活習慣を改善することから始めます。良質な食事をとったり、適度な運動をしたり、リラックスする時間を作るなど方法はさまざまありますが、もっとも手っ取り早いのは「笑う」ことでしょう。

笑うことにより楽しい気分になり、抑うつ状態を緩和し、買い物に癒しを求める行為も減らせるのではないでしょうか。できれば人と会って大笑いするのが一番ですが、作り笑顔でも効果があるそうです。これなら簡単で今すぐできますね!

一人の時間を作る

一人でいられないから常に家族や友達と一緒にいる、というような人は、たまには一人でいる時間を作ってみましょう。自分一人では孤独で不安だから、何かとつい人に頼って甘えてしまうことは、人に依存していることになります。

自分一人でも何とかなる、と人に会うことを我慢してみましょう。読書をしたり、手芸をしたり、お菓子を作ってみたり、何か自分一人で没頭できることを見つけて充実した時間を過ごせれば、一人が苦ではなくなりますよ。

買う物を決めてから

買い物に行く前には、その日どうしても必要な物をリストアップしてから行きましょう。それ以外は買わないようにします。もしどうしても欲しくなってしまったら、品物を手に取り、本当に今いる物かどうか心に問いかけてみましょう。

買い物は信頼できる人と

それでも買い過ぎてしまう場合、自分の症状をよくわかっている信頼できる人に買い物に同行してもらいましょう。遠慮なく買い過ぎを注意してくれる人を選びましょう。もちろんその人の言葉に素直に従うことが大前提ですよ。

今すぐできる買い物依存症対策

自分で危機感を持っているなら、毎日の生活パターンを変えるところから始めてみましょう 。また、買い物以外の癒しの方法を見つけたり、夢中になれることを探すのもおすすめです。

通販サイトを見ない

膨大なさまざまな商品をクリックだけで簡単に買えてしまうのはインターネットショッピングの利点であり、怖さでもあります。誇大広告とも思えるほどの宣伝、購入者のもっともらしいレビューなど、購買意欲をかきたてられますよね。

でも、見なければ商品の存在すら知らず、欲しい気持ちも起こりません。携帯電話事業者やインターネットプロバイダのフィルタリングサービスで有害サイトをブロックする方法があります。

その対象にショッピングサイトを設定すれば、そのページにアクセスすることができず、商品の閲覧も注文もできなくなります。

クレジットカードの解約

本当に自分で危機感を持っているのなら、クレジットカードを解約してしまうのも手です。手元に現金がなくてもキャッシングできてしまったり、商品の購入ができたり、インターネットショッピングで簡単に購入できてしまったりと、現金でやり取りしないとお金を失う感覚が薄れがちになります。

給与天引きで貯蓄する

お金があればあるだけ貯金もせずに使ってしまうタイプの人は、会社で給与から天引きされる財形貯蓄制度があれば利用しましょう。手元の現金を少なくすれば買い過ぎることも防げるでしょう。自然とお金も貯まり一石二鳥です。

熱中できる趣味を見つける

子供の頃に習っていたことや、やっていたスポーツは何ですか?大人になってまた始めたいとか、新たなことに挑戦してみたいとか、資格を取ってみたいとか、何か意欲的に熱中できることはありませんか?

そのことに熱中するあまり、道具や教材など高い物を次々と買うことになってしまっては本末転倒ですが、それでも買うこと自体に癒しを求める買い物依存症に比べれば格段の進歩だと言えるのではないでしょうか。

夢中になれるものは人生を豊かに楽しく過ごす糧にもなりますよね。

深刻なら相談してみよう

買い物依存症の傾向が重症化しているかもしれないと自覚してしまった。このままではいけない、何とかしたいと思ってもどうしていいかわからない人は、まずは、一人で抱え込まずに相談しやすい人に話してみることが大切です。

家族、友達

まずは身内である家族や、素の自分を知ってくれていて何でも心を開いて話せる友達に、自分の今の状態を話してみましょう。口に出すことによって自分を見つめ、冷静に自己分析ができて何かの突破口が見えてくるかもしれません。

カウンセリング

専門のカウンセラーは深い知識を持ち、さまざまな経験からくるノウハウもあわせ持っています。買い物依存から抜け出す解決の糸口や、ストレスの克服方法なども見つかることでしょう。

カウンセラーにかかったほとんどの人がもっと早くに相談すればよかったと言っています。

専門医

抑うつ状態の人が沈んだ気分を盛り上げるために買い物をすることもあり、一見買い物依存症と思われる症状でも、実は他の病気が隠れている場合もあります。買い過ぎたあと自己嫌悪に陥り、心身ともに不調になったり、他の病気を発症することも。

病気は早期発見、早期治療が大切です。保健所や総合病院に問い合わせれば、専門の病院を紹介してもらえたり、何科を受診すればよいか教えてくれます。

まとめ

最近、買い過ぎているな、買い物依存症かもしれない、などの自覚があり、このままじゃいけない、何とかしなければ、という本人の気持ちがあれば大丈夫です。

似た境遇の人が互いに相談し合える場や、自治体や保健所の無料相談会や電話相談などの窓口に問い合わせてもいいでしょう。利用できるものは何でも利用しましょう。まずは心の内を話してみることが第一歩ですよ。