荷造りはいつ頃から始めれば良いの?

少しでも引っ越し費用を安くしたいなら、荷造りを始めるのは早い方が良いです。荷造りがある程度片付いていれば、気分的にもラクになりますし、その後、掃除にも取り掛かれます。

では、効率よく荷造りするためのポイントやコツをチェックしましょう。

荷造りの前に仕分けが大切

引っ越しは、運ぶ荷物の量によりトラックサイズと作業人数が決まります。訪問見積もりの際には、担当者が家の中の家財を見てトラックの大きさを決めます。

その時に転居先に運ばない物まで見積もりに含まれると損をします。まずは、不要品の見極めから始めましょう。

運ぶ、運ばないの線引き

納戸や押入れの奥深くに、忘れたまま使っていないものはありませんか?それは、転居先では使う物でしょうか。これまでなくても不便を感じなかったのであれば、今後も使わない場合は多くあります。

また、今住んでいる家の洗面所は収納場所が少ないからすき間収納を置いていたけれど、新居の洗面所は作り付けの収納棚と引き出しがたくさんあるという場合は、すき間収納は不要になります。

次の機会の引っ越し先で使うかもしれないと持って行ったところで、どこに収納するか悩むことになります。収納場所をいたずらに増やすと物が増える原因になるので、できる限り避けましょう。

このように大きな不要品を処分すれば、全体の荷物量を大きく減らすことができます。

さらに、もし新居の入居規約でペットやピアノなどが禁止されている場合、わざわざ持って行くのは無駄です。石油の持ち込み禁止の場合、灯油缶と石油ファンヒーターは処分しましょう。

買い替えも視野に入れる

大型の家具の搬出入では、配置場所や移動経路によってはクレーン吊り上げなどの特殊作業が必要な場合もあります。作業費との兼ね合いを考えると、手放して新しい物を買う方が得なこともあります。

こうして不要品を選別できたら、早いうちに引っ越し業者に訪問見積もりの予約を入れましょう。2社だけでは値引き交渉の際に不利になるので、3社以上の訪問見積もりをおすすめします。

下見の際には運ばない物を分けておくか、口頭で伝えるかして、見積もりの中に入れないようにしてもらいましょう。

仕分けした不要品を処分する

自分には不要でもまだ新しく使える物は、必要な人に使ってもらうのが一番です。ゴミとして処分するのは最終手段です。

自治体によっては、粗大ゴミや資源ゴミを1か月に1回しか回収しないケースもあるため、遅くとも1か月前には取りかかり、計画的に処分しましょう。

不要品処分にかかる費用を節約

使ってくれる人がいるなら、譲りましょう。子ども用品で、使う頻度は少ないけど買うと高い礼服、革靴、宿泊学習用リュック、スキー用品等は喜ばれます。

結婚が決まって一人暮らしの生活用品が不要になった時に、これから一人暮らしを始める後輩などに家財を譲るのも良いでしょう。テレビや冷蔵庫、洗濯機は家電リサイクル法で処分するのにも費用がかかるので、お互いが喜べるならそれが一番です。

引き取り手がいない時には、リサイクルショップを活用しましょう。量が多ければ、出張買取してくれる業者に依頼しましょう。思わぬ物に高値がつくかもしれませんよ。

ゴミ出しは計画的に

自治体のゴミ回収日に処分する方法が、一番安価で手っ取り早いです。不燃ゴミや資源ゴミは、地域のルールに沿って漏れのないように出し切りましょう。

粗大ゴミは大きさや重さにより自治体ごとに独自のルール設定があるので、自治体の広報誌やインターネットのホームページで申し込みから回収までの流れを確認し、早めに手配すると良いです。

一回の申し込みにつき5点までとする自治体もあるので、量が多い場合は計画的に何度かに分けて依頼しましょう。

不用品や大型ゴミの処理についてはこちらの「引っ越し直前にできた不用品や粗大ゴミの処分について」の記事でも説明しているので参考にして下さい。

余分に買い込まない

東日本大震災の教訓から、食料品や日用品を備蓄する家庭が増えました。

トイレットペーパーやティッシュペーパー、ペットボトルやカップラーメンは物の単価を考えると、かなりかさばる物です。

過剰な備蓄品を運ぶためにトラックサイズが大きくなるのは避けたいので、引っ越しを控えている時には備蓄品を最低限の量に抑え、余分に買い過ぎないように工夫しましょう。

冷蔵庫の中身も計画的に消費して、当日までに空っぽにする必要があります。中身を把握せずにどんどん買い込んでしまう人は、気をつけましょう。

見落としがちな物の処分

重要な契約書や家電の取扱説明書は、ファイルに入れるなどして大事に保管している家庭が多いと思います。引っ越しは、それらを見直す良い機会です。

すでに処分した製品の取扱説明書や、契約期間を過ぎて不要となった契約書類は破棄しましょう。

子どもの入園のしおりや入学手続き書類などもなんとなく取っておくことが多いですが、あとから見直して思い出に浸ることは滅多にありません。紙物はため込むと意外と重くなります。

いよいよ荷造り開始

不要品の仕分けが終わったら、早速荷造りに取りかかりましょう。どこから手をつけてダンボールをどこに置いておくかなど、計画的に進めることが大切です。

引っ越し前の忙しい時期ですから、積んだダンボールを何度も入れ替えて積み直したり、必要な物をあとから探したりする無駄はできるだけ省きたいです。

どこまでやるか業者に確認

業者により、たんすの引き出しや衣装ケースの中身をそのままにしておいて良い場合と、すべて出してダンボールに入れ直す場合があります。

中身を出して移動した方が家具に負担がかからないですが、比較的軽かったり、近距離の輸送で家具の損傷に影響がないと判断したりする時は、そのまま運んでトラックで重ねて置くことがあります。

たんすなら引き出しを外し、衣装ケースなら養生テープで開かないようにして運びます。また、食器や衣類を簡単に収納できる専用資材を貸し出しているところもあります。

それらを知らずにダンボールに詰めると、引っ越し業者が最初に出した見積もりの量より多くなり、積み残しが出てしまうことにもなりかねません。荷造りに手間もかかっている分、ショックも大きいです。

このほか大型家具や家電の梱包、パソコンなど精密機器の梱包、組み立て式家具の分解などについても、自分でやるのか、業者の作業スタッフに任せて良いのか、無料か有料かは事前に確認しておきましょう。

確実に使わない物から

客用の食器や布団、読まない本やCDやDVD、滅多に使わない物、思い出の品、季節外の家電や飾り物や雑貨や衣類など、引っ越し当日まで確実に使わない物から、ダンボールにどんどん詰めていきます。

空いたキャスター付きの収納ケースなどは重ねてコンパクトにまとめておきましょう。

荷造りのコツ

ワレモノを一つずつ包んでダンボールに収める作業が一番時間がかかります。ダンボールにうまく隙間なく詰める作業は神経も使いますし、根気のいるものです。

特に家族の引っ越しでは、主婦が子どもの物も夫婦の物も一手に引き受けることになりがちなので、一気にやろうとはせず、気分転換しながら進めましょう。

ダンボールに詰めたらすぐに、品名と部屋の行き先が分かるように1箱ずつ必ず明記します。この時、引っ越し直後にすぐ必要な物が取り出せるように、ダンボールのガムテープを色分けしたり、上や側面に赤の太マジックで「至急開梱」や「即開封」などと書きましょう。

引っ越し前に最後まで使っていた物は、新居でも真っ先に使うことになります。

旅行に行く感覚で、洗面用具や入浴用品、バスタオル、化粧品、ドライヤー、翌日の着替え、常備薬、絆創膏などもすぐに分かるようにまとめて荷造りしておくと便利です。

大型家具はなかなか動かせないため、できれば先に床をきれいにしてから置きたいものです。

長い間空き家になっていると、ハウスクリーニングをしたあとでも何となく汚れているので、さっと拭き掃除ができるウェットタイプのモップや住居用洗剤、ぞうきん、掃除機などもまとめて先に取り出せるようにしておくと万全です。

また、ジャンルや置き場所が違う物を一緒に詰めた時は、ひと目で分かるようにスマホやデジカメで写真を撮っておくと便利です。あとから必要な物を取り出す可能性があったり、すき間が空いていたりするダンボールは、まだガムテープは貼らないようにしましょう。

気をつけるポイント

荷造りの終わったダンボールは寝室に高く積み上げないようにします。固定できないため、地震や振動で崩れ落ちてきたら危険です。ワレモノの箱は物がぶつからない場所に置き、上に重い物を積まないように保管しましょう。

引っ越し当日に業者が到着した時点で、荷造りを終わらせていることが必須です。電気や水道、転出届けなどの手続きは、引っ越し後に何とかなることも多いため、荷造りを最優先しましょう。

いよいよ大詰め!直前で慌てないために

引っ越し直前にはダンボールの梱包があらかた終わり、身の回り品だけが残っている状態が理想です。食事の支度もままならないなど、ある程度の不自由は仕方ありません。快適な新生活をスタートさせるために、乗りきりましょう。

冷蔵庫、洗濯機の水抜き

引っ越しの前日には冷蔵庫の中身と製氷皿を空にして、コンセントを抜きます。そして下の受け皿にたまる水を捨てて、完全に水抜きをします。

冷蔵庫の取扱説明書に、引っ越しや長期間使わない時の注意事項が書いてあるので、その手順に従えば大丈夫です。ドアパッキンや庫内の掃除をするなら、冷蔵庫が空っぽになるこの時がチャンスです。

洗濯機は、給水ホースがつながる水道の蛇口を締め、電源を入れスタートさせます。ホースや内部に残る水がなくなったらロックレバーを外し、念のためホースの水が逆流して漏れ出ても大丈夫なように防水パンやバケツなどで受けるようにします。

そして、ふたを閉めて脱水をスタートします。終わったら洗剤投入ケースや洗濯クズ取りフィルター、洗濯槽の水分を拭き取ります。これも取扱説明書に手順が詳しく書いてあるので、確認しましょう。

処分しきれない不要品

最初に不要品を仕分けしたつもりでも、荷造りを進めるうちにさらに不要品が出てくることがあります。直前になっても処分しきれない不要品は、引っ越し業者に交渉して処分してもらうか、新居に運んで処分しましょう。住んでいた家に残して行くのはNGです。

最終確認して厳封

引っ越しの前日には、荷造りしたダンボールを確認します。空間がある箱があれば1箱にまとめたり、緩衝剤を詰めたり、中身が動かない工夫をしましょう。

ダンボールの上や側面の数カ所に品名や部屋の行き先が記入しているかもチェックします。そして、直前まで使うもの以外はガムテープでふさぎましょう。

家族の人数や荷物の量、勤務状況などによって違ってきますが、日常生活をしながらの引っ越し準備ですので、一日中荷造りを続ける訳にもいきません。

遅くとも2週間前には取り掛かり、3日前には、先の見通しが立つ状態になっていることが理想です。荷造りのために何日か仕事を休んで取り掛からなければならないような時は、思い切って業者のオプションサービスを利用して梱包を頼むのも良いでしょう。

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