布団、毛布などの荷造り方法

引っ越し業者から無料のダンボールをもらうことは多いですが、布団袋はどうですか?自分で布団袋を用意するのか、貸し出してもらえるのか必ず訊きましょう。

当日作業スタッフがやってくれるのだろう、とたかをくくっていたら当てが外れてしまった、ということがないように、事前確認が必要です。

布団はどうやって荷造りするの?

普段使っている布団は当日まで荷造りできません。業者により、作業当日に布団袋を持って来てくれて、その場で手早く荷造りしてくれることもありますが、そうでないこともあります。

その時になって慌てないように、布団の荷造りの方法を理解しておきましょう。

布団袋に入れる時のコツ

普通の布団袋は二人分のシングルサイズの組布団が入る大きさになっています。押入れにしまう時のように、敷布団の三つ折りサイズの大きさになるように、掛布団や毛布をたたみます。

重ねる時にはコツがあり、まず掛布団を一番下に置きます。その上に、毛布、枕を並べて、一番上には敷布団を載せます。こうすることにより、敷布団の重みで全体のかさが減り、コンパクトにまとまり、安定して倒れにくくなるため、次の作業がやり易くなります。

その状態で、布団袋を底面が上になるようにかぶせ、敷布団の角と布団袋の四つ角が合うように、下まで引き下げます。体重を掛けて、布団袋に布団がフィットするように馴染ませ、形を整えた後、くるっと全体をひっくり返します。

その後は、掛布団が膨らまない内に、ひもを結んだり、ベルトで固定したり、ファスナーを閉めたりしてできあがりです。

ワレモノは絶対に入れない!

ここで、気をつけてほしいことがあります。布団の中に、賞状が入った額縁や写真立てなどのワレモノを、布団を緩衝剤代わりにして忍ばせていることもあるようですが、これは絶対にやめましょう。

布団は膨らみやすいため、荷台の狭いスペースに載せる時にギュウギュウと押し込んだり、高いところから引き下ろす時に、勢いで地面に落ちてしまったり、意図せず手荒に扱われてしまうことがあります。

中の物が割れて壊れてしまったら、実は、そのワレモノの被害だけではおさまりません。割れたガラスの破片がどこか一カ所でも見つからなければ、その布団では怖くて眠れませんよね。

細かく粉々に割れてしまった場合はなおさらです。繊維の奥深くに入り込んだ破片は、布団の丸洗いでも取れませんよ。

布団袋が手に入らない時は

ホームセンターや布団専門店でしっかりしたものが売っています。今後も引っ越しが多くなるようなら購入してもよいかもしれません。

安くすませたいなら、100円ショップで薄手の不織布の布団収納袋を見かけることもあります。

引っ越し業者で貸し出したり、無料でサービスしてくれることもありますが、自分で用意しなければいけない場合、買いに行く時間がなかったり手に入らない時は、シーツやカバーで丸ごと包むこともできます。

布の中央に布団を置いて、四隅を上に持って来てしっかり固定し、全体をひもで「キ」の字になるように縛ります。運んでいるうちに、布がずれやすくなるので、安全ピンやガムテープで押さえたほうが安心です。

圧縮袋を使う時の注意点

収納スペースが狭いのでかさを減らせる圧縮袋に入れて運びたいという人もいるでしょう。そんな時に、気をつけてほしいポイントがあります。

ファスナー式とバルブ式

ファスナータイプは、布団をたたんで袋に入れ、ファスナーの部分をギリギリまで閉め、掃除機のノズルを差しこんで中の空気を吸い取り、真空状態に近づけて布団を薄くするタイプの物です。

十分圧縮できたら、素早くノズルを抜き取りファスナーでしっかり押さえます。

一方、バルブ式はファスナーを閉めてから上のバルブから掃除機のノズルを差し込んで空気を吸い取ります。空気が逆流しないので慣れていない人にはこちらのほうが使いやすいかもしれません。

この状態で運べるのなら、布団袋に入れる必要はありませんが、何かに引っ掛けて傷がついたり破れたりすると、そこから空気が入り一気に膨らんでしまうこともあります。

袋を保護したいのであれば、持てる程度に何個かまとめ、シーツやカーテンなどで包み、ひもを掛けておくとよいでしょう。

羽毛布団には適さない

ふかふかな羽毛布団にこそ威力を発揮すると思われる圧縮袋ですが、実は、布団メーカーの多くが、羽毛布団を圧縮袋に入れることは避けてほしいと説明しています。

同じように見える羽毛布団でも、数千円の安い物から何十万円もする高い物までピンキリです。

羽毛のダウンとフェザーの違いは知っていますか?フェザーは、赤い羽根募金のような羽の真ん中に軸があるもので、ダウンは硬い部分がなく、ふわふわとした綿毛のようなものです。

フェザー入りの布団は、圧縮すると硬い軸の部分が折れ曲がり、布団の生地を傷つけることがあります。穴が広がればフェザーが出てきてしまいます。

ダウンの場合でも、空気を含んでふわふわになっている状態を、無理矢理押しつぶすことにより、干しても100%元通りにはならず、本来の機能を十分に発揮できなくなってしまいます。

羽毛布団の圧縮の目安は購入時に収まっていたケース程度と覚えておきましょう。

便利なサービスや商品を利用してみる

引っ越しを機に、新居で気持ち良く布団を使うために、布団の丸洗いを頼むのも良いでしょう。

オプションで取り扱っている引っ越し業者もあります。オプションを利用しなくても、新居に届けてくれそうな業者を自分でネットで探すこともできますよ。

布団丸洗いサービス

布団は小まめに干して乾燥させ、布団用ローラーを着けた掃除機でゴミやダニを吸い取っても、なかなか奥まではきれいにできないものです。布団洗いの専門業者では、特殊な専用の機械で洗いから乾燥までやってくれます。

引っ越しの時に頼んで、引き取ってもらい、終わったら新居に運んでもらえば、その分、家財の量が減り、引っ越し料金が安くなるかもしれません。

しかも、布団を運ぶための布団袋を用意する必要もないので、その分の費用も節約できます。

防ダニ機能の布団収納袋

普段から押入れやクローゼットに袋に入れて収納しているなら、新たに布団袋を買い揃えることもないでしょう。

最近では、防ダニ機能が施された布団収納袋もあります。抗菌、防カビ、消臭効果など、機能的にも優れた物があります。引っ越しの時にも、便利にそのまま運ぶことができますね。

まとめ

布団はまとめると重くかさばるため、薄い不織布を使用した布団袋では、持ち方や力の加減で破れてしまうことがあります。少しでも軽くして破れるのを防ぐため、できれば布団は乾燥して軽くしてから梱包するのが理想です。

朝からの作業の場合でも、布団乾燥機を使うか、布団を広げたまま湿気を飛ばすように心掛けましょう。

湿ったままでは運んでいるうちに湿気が全体にこもってしまいますが、乾燥してさえいれば、疲れてすぐ寝たい時でも安心してぐっすり眠れることでしょう。