風呂場のカビを落とす方法

引っ越してお風呂場がカビで汚かったらガッカリですよね。転勤族は、指定の社宅に住まなければならず、自分で物件探しができないことも多いものです。与えられた環境で、少しでも快適に過ごすために、お風呂場のカビを退治しましょう!

その汚れ本当にカビですか?

お風呂の汚れは全てカビと思うのは間違ってますよ。人の皮脂汚れや、水アカで汚れている場合は、専用のカビ取り剤では落ちません。

まずは、お風呂用の洗剤を使ってスポンジやブラシでこすり洗いしてみましょう。もし、カビだったとしても、ユニットバスや浴槽のプラスチックのツルツルした面に発生したカビなら、表面だけで内部まで浸透していないため、こすり洗いで落ちることもあるんです。

カビ取り剤を使う前に、まずは浴室全体の汚れを落としておきましょう。でないと、カビではない汚れに何度もカビ取り剤を塗布することになってしまうからです。

そして、全体を洗った後は浴室内をよく乾燥させてください。濡れて湿っている部分にカビ取り剤を塗布しても、薬剤が水分で薄まり、充分な効果が発揮できません。

簡単に手に入るカビ取り剤、扱いは要注意

過去にカビ取り剤と他の洗剤を同時に使ったことによる痛ましい事故がありました。各メーカーでは、その後一斉に「まぜるな危険」という注意喚起を徹底しだしましたね。

どこででも安価に手に入るカビ取り剤ですが、扱い方を一歩間違えると危険物にもなりかねないことを認識して、使用上の注意を守って正しく使ってください。

完全武装で臨戦態勢

カビ取り剤は台所で使う漂白剤同様、鼻をつく強烈なにおいと脱色作用があり、目がショボショボする人もいます。

色が落ちても構わない服を着用のこと、とありますが、今後体型がどう変わるかわからないのに、お風呂のカビ取り専用の服を常に用意しておく必要はありません。しかも、掃除中に着ている服に薬剤が付いたまま掃除するのは、もっとイヤです。

そこで、完全武装ともいえるカビ取り掃除の際のおすすめの服装を紹介します。それは、ズバリ宇宙服です。実際は宇宙服のように見えるイメージの服装が理想です。

用意するのは、水泳用ゴーグルか水中メガネ、ゴム手袋、防塵マスクか使い捨てマスク数枚、100円ショップのレインコートかポンチョ、お風呂掃除用ブーツ、下半身は素肌をさらさないよう丈の長い撥水生地のスボンならなおよいですが、大きいゴミ袋を切り開いて、レインコートから出ている部分の足元に巻いても大丈夫です。

そんなの面倒だという人は、そこまで大げさにしなくても、ブリーチジーンズでも何でもいいです。もちろん、頭はフードをかぶって保護してください。ゴーグルから出ている目より下の部分を、タオルで覆って肌を隠してもいいです。

そして、フードに薬剤がかかった時に、そのままにしておくと顔に流れ落ちてくるので、頭のフードにかかったと思ったらすぐに拭き取れるように、色落ちしても構わないタオルも用意しておきます。

この時の注意として、薬剤を拭き取った後のタオルで誤って顔の汗を拭かないように、できれば汚いぞうきんの方が間違えずに済みますよ。汚いぞうきんで顔を拭こうとは思いませんよね。

他の洗剤と混ぜない

これは最初に説明したとおり、絶対にどんな洗剤とも混ぜないでください。同時に浴室の他の部分を違う洗剤で掃除するのもやめましょう。うっかり使ってしまわないように、洗剤類は浴室から他の場所へ移動させておきましょう。

換気を充分に

お風呂の換気扇は必ず回してください。窓があれば開けておきましょう。でないとこもったにおいで具合が悪くなったり、目を傷めたりする危険があります。換気扇の効きが悪かったり、窓を開けても無風のような時は、サーキュラーや扇風機で強制排気してもいいかもしれませんね。

目より高い位置にはスプレーしない

後の「天井」の項でも説明しますが、目より高い位置に向けてのスプレーは絶対にやめてください。ゴーグルをしていても、霧状になった微粒子が顔にふりかかるのは避けましょう。

場所別の効果的なカビ取り方法

同じカビに見えても、どの部分も同じように薬剤をスプレーすればいいわけではありません。その場所に応じた適切な方法で確実にカビをやっつけましょう。浴室の材質に木や外国製のタイルなど、特殊な素材を使用している場合は、目立たない部分で脱色しないかあらかじめ試してくださいね。

天井

柄の付いたスポンジやモップにカビ取り剤を低い位置でスプレーし、腕を伸ばして天井に塗りつけるようにします。

吸水性のよい厚めのスポンジでは中に薬剤が浸透してうまく塗れないし、必要以上にスプレーすると上から垂れることもあるので、フローリングワイパーのようなものに、ぞうきんかドライシートを巻き付け、表面に薬剤を付けて天井に塗りつける方法が有効です。

ここで大事なのは、ゴシゴシとこすらずに、天井の表面に薬剤が湿る程度に塗布することです。そして、薬剤を付け過ぎて頭の真上に塗ることは避けるため、腕を斜め方向に伸ばして塗るようにしましょう。

壁・床

ここは直接スプレーします。薬剤が垂れてくるので、目より下の部分から、水平方向にスプレーします。タイルの目地部分も、横一直線方向にスプレーするようにします。もし、垂れてくるようならキッチンペーパーを細くこよりのようにして薬剤を染み込ませて貼り付けるか、ジェルタイプのカビ取り剤を使ってもよいでしょう。
奥の方まで根が張っているしつこいカビは、キッチンペーパーで湿布をして、その上からラップで覆うのも有効です。

浴槽の下

浴槽のカバーになっているエプロンを上に持ち上げてずらして外しスプレーします。1回でキレイにならないからといって2度3度とその日のうちにカビ取り剤を使ったり、効果がなかったからと続けて違うメーカーのカビ取り剤を使ったりするのはやめましょう。

他の汚れが原因なら、カビ取り剤では落ちません。後日、他の方法で試してみましょう。

浴室の扉

ドアのゴムパッキンにピンポイントにカビ取り剤を塗布したい時は、ティッシュやキッチンペーパーに薬剤を沁みこませた湿布法か、ゴムパッキン専用のカビ取り剤で細くチューブ状にジェルタイプの薬剤で塗布できる製品もあります。

いずれも、カビ取り効果を高めるために厚く山盛りに薬剤を塗布する必要はありません。薬剤を浸透させようと、ブラシやたわしでこすりつける必要もありません。

また、念のため決められた時間よりも長く放置して根こそぎカビを退治したい気持ちはわかりますが、材質を傷めたり、変色の原因になるので、決められた放置時間は守るようにしましょう。

一度で完璧を目指さずに、数回に分けて行うようにしましょう。それでも、一度でかなり効果を実感できたのではありませんか?

最後には、水で充分にすすぎましょう。天井をすすいだ水を頭からかぶらないように気を付けながら、上から順に流していきましょう。

キレイにしたら予防策を

そうしてキレイになった浴室は、できることならこの状態をできるだけ長く維持したいものですよね。水回りの防汚コーティングを施しておくと、多少汚れても、さっとシャワーで水洗いするだけで、スルっと汚れが落ちていきますよ。

というよりも、実際、コーティングをすると、汚れに気づくことがほとんどありません。普通にシャワーを使ったり、浴槽のお湯を抜いたりするだけで、ピカピカの状態が保たれているからなんです。

防カビ効果が含まれているものもあるので、今後の洗剤代と、気合いを入れて完全武装をしてカビ取りする手間暇を考えれば、そんなに高いものでもないかもしれません。

スプレータイプのものがホームセンターなどで買えますので、気密性が高く浴室の風通しが悪い場合などは、検討してみてもいいかもしれませんね。ただ、効果と持続性はプロに依頼する場合よりは劣ります。

まとめ

素肌で使う浴室ですから、毎日キレイな状態で気持ちよく使いたいものです。どうしても落ちないカビはプロの業者に頼んでもよいのではないでしょうか。その後、キレイな状態を維持できる防汚コーティングは毎日の掃除も簡単なのでおすすめです。

引っ越し前は特にキレイにカビ取りをして、敷金が余分な浴室特殊クリーニング代などで消えることのないように頑張ってみませんか?