引っ越し業者の費用の支払い方法について

引っ越し業者の見積もり担当が、見積もり書に記入して、値引きをして、お互いが納得して金額を決めた後に、支払い方法について説明があります。

それまでに、「全額会社が支払う」「当日現金で支払う」「クレジットカードで支払う」などと答えを用意しておかなければなりません。

一体いつ払うのか、先々の生活のことも考え、無理のない資金計画を立てることは大切です。

費用の支払方法は業者により異なる

引っ越し業者の規模にもよりますが、クレジットカードの種類が限られたり、クレジットカードの取り扱いがない業者もあります。

どうしても特定のクレジットカード会社を利用して支払いをしたい時は、そのカードの取り扱いが可能な業者から探す必要があります。

現金

業者の規模に関わらず、個人の引っ越しの場合、引っ越し料金は作業当日に現金で支払われることが一番多いです。業者側も売掛金とするよりも、即日に回収できた方が都合がよいのです。

現金かクレジットカードか支払方法を選べる業者は見積もりの時に「お支払方法はどうされますか?」と必ず聞いてきます。「現金で」と言うと、内心ホッとしているはずです。

引っ越し間際はバタバタしているものですが、当日の慌ただしい中でもなるべく細かいお釣りが出ないように端数を切り捨てられていることが多いようです。利用者もなるべくお釣りの出ないピッタリの金額を用意しておくのが優しさかもしれません。

銀行振込

転勤などで引っ越し料金を会社側が払ってくれる場合は銀行振込が多いです。個人の引っ越しでも、バタバタと玄関や窓を開け放ち、人の出入りの多い引っ越し当日に多額の現金を持ち歩きたくない場合は、銀行振込を利用しましょう。

ただし、この場合は、引っ越し当日までに必ず入金の確認がとれなければなりません。当日の急な変更や作業のトラブルなどがあった場合のことを考えると、多少リスクはあります。

もちろん正当な事由があれば、返金処理はしてもらえますが、会社の経理システムにより、返金が遅れることもあります。

クレジットカード

クレジットカードは今や色々な場所で気軽に利用できるため、常に数種類のカードを持ち歩き、お得にポイントやマイルを貯める人が増えています。

ただし、引っ越し業者の場合は、提携するクレジットカード会社が限定されたり、そもそもクレジットカードの取り扱いをしていないところもかなりあります。

クレジットカード払いを希望する場合は見積もりの際に、必ず手持ちのクレジットカードが使用可能かどうかを聞くようにしましょう。分割払いを利用したい場合も必ず事前に確認してください。

引っ越し費用が足りないときは

引っ越しって思った以上に何かとお金がかかるものですよね。たとえば、都市ガスかプロパンガスかによって、ガスコンロも買い替えなければなりません。

窓の大きさが違えば、カーテンだって買い替えることに。リビングが広くなったので、大きめのエアコンも買い足さなければ……なんて、一気に出費が増えることもあります。

あってはならないことですが、もし引っ越し費用が足りなくなってしまったけど、家族や親戚に頼るのは気が引けるという時、あなたならどうしますか?

キャッシング・カードローン

キャッシングとは、クレジットカードや消費者金融のキャッシングカードを使って、窓口やATMやCD機で短期のお金を借りることができるものです。50万円くらいを上限とした少額を翌月一括払いで返済するシステムが多いです。

一方、カードローンは大口の融資が可能で、返済方法も分割払いとなります。金利は借りる金額や、返済期間により各社で異なります。

フリーローン

銀行が扱っている、使用目的を問わずに借り入れることができるローンです。金利が低いことが特長です。

後日、何のために借りたお金を使ったかが分かる領収証や証明書の添付を必要とする銀行もあります。審査に数日を要することから、即日借り入れたい人には不向きです。

また、追加融資も受けられないので、再度借り入れが必要な時は、新たに申し込む必要があります。

支払うタイミングはいつ?

引っ越し業者ごとに取り決めがあります。作業に入る前に一括で支払うところや、積み地である転居前の現地で、トラックに全部の荷物が載ったことを確認してから支払うところなど、業者により様々なルールがあります。

一般的には、作業が完全に終わった後で現金で支払われることが多いのではないでしょうか。

当日より前に決済

クレジットカードの決済や、銀行振込の場合、引っ越し当日の2日前までに支払いを済ませることとしている業者があります。

現金払いの場合は、当日よりも前に支払うことはありません。予約金や手付金として内金を要求してくるような業者は要注意です。

当日、作業前に支払う

現金払いの時は、作業員が到着したら作業に入る前に支払いを済ませる業者も結構あります。長距離や家族の人数が多い大規模の引っ越し料金は数十万円にもなってしまいます。

ただでさえバタバタと人の出入りが激しく、大勢が動き回るので、盗難や紛失、間違って荷物に紛れてトラックに積んでしまう事故を防ぐため、業者としても、作業前に払うことをお願いしています。

依頼主にとっても高額の現金を絶えず気にしながら持ち歩く負担が軽くなりますよね。また、先払いのメリットはそれだけではなく、「追加料金を請求することはありません」という確約の意味もあります。

領収証はその場で必ず受け取り、引っ越しが終わってもしばらくの間は保管しておいてください。荷物のトラブルがあった時に補償の関係で必要になることがあります。

当日、作業後に支払う

先払いにもメリットはありますが、多くの人は全ての作業を見届けてから支払いたいと思うようです。業者から、先に払ってくださいと特に言われていない時には最後でもよいのではないでしょうか。

一般的にお店で商品を買った時や、サービスを受けた時の対価もこのように最後に支払うことが多いです。支払いまで、お金の管理をしっかりとし、なるべくお釣りのないように用意しておきましょう。

荷物を全て積み終わって、全ての確認を終えて、作業員が全員揃ったところで挨拶と共に現場責任者に支払うのが一般的です。

作業後に振り込む

転勤による引っ越しの場合で、会社と引っ越し業者が法人契約している場合がほとんどでしょう。単発契約の会社ならば、通常は引っ越し日よりも前に振り込むことが多いと思います。

個人の場合では余程の信頼関係がないとまず難しいと思われます。というのも、旧居の荷物を全て積み込んで新居に向かう間に荷主が行方不明になり、連絡が取れなくなることがあるからです。

家のガラクタを引っ越しを装って押し付ける「不用品処分詐欺」なのか、旧居を明け渡さなければならない事情があったのか、こういうトラブルに巻き込まれたら業者側もお手上げですから、先払いとしたり、積み地で荷物を積み込んだあとにと規定しているようです。

まとめ

標準引越運送約款には次のような記載があります。以下の「当店」とは、引っ越し業者のことで、「荷送人」や「荷受人」とは引っ越しを頼むお客さんのことです。

(運賃等の収受)

第十九条 当店は、荷物を受け取るときに見積書に記載された支払方法により、荷送人から運賃等を収受します。

当店は、第一項の規定にかかわらず、荷物を引き渡した後に荷受人等から運賃等を収受することを認めることがあります。
(参照元 国土交通省:http://www.mlit.go.jp/common/000021071.pdf)

つまり「基本的には先払い前提だけれど、お客さんの都合でどちらでもよい」ということです。どちらでもよいことを難しく記載していて余計に分かりづらくしている約款ですが、読み解くとお客さんの立場に立った消費者に優しい約款であることが感じられます。

ただ、標準引越運送約款をそのまま流用せず、独自の約款を作り、届け出て正式に認められている業者の場合は、依頼する側もその約款に従う必要があります。支払いに限らず、業者の対応で疑問に思うようなことがあれば約款には必ず目を通しましょう。

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