急な転勤で引っ越す場合の注意点

子供がいる親なら転校時期を考慮して早めに異動の内示がほしいところですが、のっぴきならない事情でどうしても10日以内に動いてほしい、なんて上司からお願いされることも。

荷物の少ない単身者なら身軽に動けますが、家庭持ちとなると、家族の負担は増え、子どもたちの悲しむ様子を想像すると、なんと切り出したらよいものか…と悩んでいる暇はありませんよ!

まずは引っ越し業者の確保

何はさておき、最優先で進めることは「引っ越し業者」を決めることです。

引っ越し日をこちらで指定してしまうと、その日が他の引っ越しで埋まっている場合は断られてしまい、評判のよい業者を取りこぼしてしまうことがあります。急ぐ時は「10日以内に引っ越したい」と伝え、業者の空いている日で安くなる日を提示してもらうようにします。

ただし、このやり方も、「担当者から折り返し連絡します」、「社内で調整してみます」と言われたまま、なかなか返事が来ないことがあるのは覚悟してください。

一括見積もりサイトでレスポンスの早い業者に

こんな時こそ一括見積もりサイトの出番です。おおまかな住所と引っ越し希望日、家財の個数など、必要事項を入力するだけで、引っ越し可能な業者から連絡がきます。

日程が迫っているため、メールのやり取りでは時間のロスになりかねないので、早い業者では数分のうちに電話をしてくれることがあります。この段階でレスポンスの早い業者は、この先も何かとやり取りもスムーズに進むことが期待できます。

複数業者に見積もり依頼

連絡のあった業者の中から、即日訪問見積もりに来てくれる業者を3社ほど頼みましょう。転勤先が遠くなら全国に支店がある業者の中から選び、中近距離なら大手と地元の業者の両方から選んでみてください。

会社が引っ越し料金を全額負担してくれる場合は気に入った業者でいいでしょう。その業者の見積書が再安値となるように交渉し、他はそれよりも高い見積書を揃えてください。

いくらまでなら負担する、と金額の上限が決められている場合は、なるべくなら安い業者に頼みたいですね。ただし、急いでいるからといって訪問見積もりのその場で決めるのはNGです。

業者は契約につなげたいがために他社の見積もり金額を聞き出し、それよりも安い金額を提示しようとします。

この時は業者同士でどんどん値引き合戦をしてもらいますが、とにかく時間がないので少額の値引きを何回も繰り返している暇はありません。本命の会社に「そちらにお願いしたいと考えている」と告げ、他社の見積もり額も提示してなるべくドーンと一気に下げてもらいましょう。

急ぐ時は、ある程度の見切りをつけることも必要です。会社からのGOサインが出たら、すぐに無料ダンボールを手配して荷造りに取り掛かりましょう。

退去に伴う諸手続き・流れ

バタバタと慣れないことで忙しくしている時は、重要なことをうっかり忘れて気づかないこともあります。やらなければいけないことをリストアップして優先順位と期限を決め、漏れのないようにしましょう。

不動産屋に退去の連絡

社員寮や法人契約の借り上げ社宅なら会社が手続きするので問題ありませんが、個人名義で家を借りているなら、賃貸契約を交わした管理会社にすぐに連絡を入れましょう。

契約書面には退去のルールが記載され、通常は退去日の1ヶ月前まで申し出ることが一般的です。それを過ぎた場合は、当月分の家賃を払うか、日割り計算で清算することになるでしょう。

不用品を処分

自治体のゴミ収集日に計画的に処分しましょう。不燃物や資源ごみは、2週間に1度だったり、地区によっては月1回の場合も。粗大ゴミの回収も、先に申し込みをして自治体の指定日に回収してもらうことになるので、日にちによっては他の方法で処分しなければなりなくなります。

まだ使える物は、リサイクルショップに持ち込む方法もあります。量がまとまれば、引取りサービスをしている業者もあります。

ただし、他に早急にやらなければいけないこと、たとえば子どもの転校手続き、塾や習い事の挨拶回り、役所の届け出など、日中に用事を済まさなければならないものは、そちらを優先すべきです。最終的には不用品回収業者か引っ越し業者に頼むことが可能ですから。

使わない物から荷造り

まずは使っていないシーズンオフの衣類や、本やアルバム、使う予定のない食器や調理器具をどんどん詰めていきます。割れ物はしっかりと梱包し、赤の太マジックで大きく「ワレモノ」、「下積厳禁」と、底面以外の全部の面に書くと分かりやすいです。

ただ、この仕分けしながらの梱包作業も、日常の家事や育児に加え、短期間での引っ越し準備と手続きを一手に任されてしまうなら主婦にとっては相当な負担です。これから先「自分が二人いればいいのに!」と思うことが何度もあると思いますが、人に任せられるものは頼んでしまいましょう。

引っ越し業者の梱包サービスは、一気に荷物が片付くので、ダンボールを積み上げた中で子ども達が危険にさらされることもなく、気持ちの負担も随分軽くなりますよ。

公共料金等の解約手続き・住所変更

電気、水道、ガスのライフラインや、新聞の解約、インターネットプロバイダの移転手続き、銀行や保険の住所変更手続きなど、やることはいっぱいです。これらは、各社のホームページからネット上で手続きすることができます。

また、東京電力が提供する「引越れんらく帳」という無料サービスがあります。電気、水道、都市ガス、クレジットカード、各種保険などの、引っ越しに伴うライフラインの停止と開始の手続きと、各方面の住所変更の手続きが同時にできるものです。

自分が手続きしたい事業者がサービスに対応しているかどうかは、対応事業者チェックのページで分かります。

ネットに不慣れで難しいと感じたら、ライフラインの手続きだけでも電話で申し込みましょう。あとは新聞の解約と、郵便の転送手続き、役所で転出届の取得、子どもの転校手続き、塾や習い事の退会ぐらいで、転居後でも大丈夫なものは後回しにすることです。

余力があれば掃除

借り上げ社宅や住宅手当が出る場合でも、敷金は個人持ちという会社もあるようです。子どもが小さいうちは、障子や襖を破いたり壁を汚したりということが多いため、修繕費を敷金から差し引かれます。

なるべくなら汚れや補修は、自分たちでできることならキレイにして出た方が、原状回復のための修繕費やクリーニング代が少しでも節約できます。

ただ、退去時には管理会社指定の業者でハウスクリーニングが入ることもありますので、徹底的にきれいにする必要はないでしょう。賃貸契約書を見てもよくわからない場合は、管理会社に問い合わせ、場合によっては引っ越し業者のクリーニングサービスを頼む方法もあります。

最悪、家族はあとから合流でも

やることが多過ぎて、とてもじゃないけど間に合わない!ということもあるでしょう。子どもが学校行事に向けて一生懸命練習してきたのに、途中で転校させるのはあまりにもかわいそう、ということも。

転居先で住む家が決まっていればよいですが、自分たちで探さなければならない場合はもっと大変です。先に転勤する本人に転勤先の社員寮かホテル、ウィークリーマンションで暮らしながら現地で物件を探してもらって、入居可能になってから家族があとで合流することもできます。

残されたほうは大変ですが、日程的に余裕があるのでこっちのほうが楽という場合が多いです。

まとめ

急いで引っ越さなければいけない時は、引っ越し業者に1社ずつしらみつぶしに当たるより、一括見積もりサイトを使った方が断然早いです。

急な引っ越しでは足元を見られて高い料金をふっかけられることも、一括見積もりなら最初から他社との競合となるため、そうそうはないでしょう。

最初のレスポンスが早い業者は、今後のやり取りもスムーズに運ぶことが多いです。連絡をくれた業者の中から、さらに価格交渉し、内容と金額面を検討して業者を決めましょう。

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